こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
今回のテーマは「なぜ私たちは、知識があっても行動できず、変われないのか」です。
金融の知識、副業・ビジネスの知識を得ても、なぜか行動できない。
行動できたけど、何か足りていない気がする。
その理由は、才能や意志の弱さではなく、脳のホメオスタシス(現状維持機能)と成人発達理論で説明がつきます。
厳密には、「ある程度説明できるんじゃないか?」という仮説ですが。
今回は、最近見て圧倒された『超かぐや姫!』(Netflix)を題材に、7割の大人が抜け出せない「言い訳ばかりの古い自分」を破壊するメカニズムを解説します。
- 成人発達理論とは?
- 彩葉がステージ3から4へ変容する物語の構造
- コーチング・認知科学から見た「変化のメカニズム」
- 「超かぐや姫!」は人生
「百合てえてえ」とか「帝アキラと駒沢乃依最高だな、オイ」とか言いたいことはたくさんありますが、今回はそっちは省きます。
この記事は「超かぐや姫!」を、成人発達理論・コーチングという側面から見た考察です。調べた限り、誰もこの切り口で語っておらず、もったいなすぎるので出します。
私は現時点でコーチングのプロではないので、その点はご理解の上どうぞ。
成人発達理論とは?
成人発達理論とは、人間の精神的な成長には明確なステージがあるという理論です。専門的な定義は省きますが、この作品を読み解く上で特に重要な2つのステージがあります。
- ステージ3(他者依存的):世間の常識や他人の評価を基準にする段階。「でもしょうがないよね」と現状を受け入れて生きる。社会人のほとんどがこの状態にいると言われている。
- ステージ4(自己主導的):自分の内なる信念や「Want to(やりたい!)」で進む段階。自律的に行動する。
↓参考図書
↓参考動画
「超かぐや姫!」は、彩葉がステージ3から4へ変容する物語
偽エンディング直前の彩葉(いろは)は、まさに「でもしょうがないよね」状態、典型的なステージ3でした。
でも実は作中では、彩葉が変わるための「種まき」が冒頭から始まっていたんです。
現状維持のために法学部に行き、過去の延長線上の未来を生きようとコツコツ貯めた彩葉のお金。それをかぐやは、こんな「Want to」に全振りして使ってしまう。
- 気になったデバイスの購入
- ただ美味しい食べ物をつくること
かぐやの無邪気な「やりたい!」というパワー。自分の心に嘘をつかずに生きるかぐやの生々しい情動は、まさに「ステージ4」のエネルギーそのものでした。
コーチング・認知科学的な解釈(臨場感とエフィカシー)
ヤチヨの「新規ファン獲得No.1になったライバーとコラボライブします」という発言をきっかけに、かぐやは根拠なく「じゃあライバーになる!」と、ライバーでさえないところからスタートし、実直に1位を目指していく。
その姿自体がエフィカシーが高く、Want toそのもの。隣にいた彩葉もエフィカシーが上がっていったのではないでしょうか。
しかも、ライバー活動の中で、彩葉が父の死によって封印していた音楽活動(Want to)をやらざるを得ない状況になっていく。
注目したいシーンと、Want toの解放
本編37分から、かぐやのライバー配信ジングルのためにピアノを弾くことになる場面。
かぐやが作ったなんともいえない不協和音を聴いて「いやいや、コードというものがあって…」と、思わずピアノに向かう彩葉。その瞬間、ピアノや音楽にまつわる父の死や母との苦い思い出が脳内を駆け巡る。彩葉は汗をかき、気まずそうな表情をする。
この時、かぐやは目をキラキラさせて彩葉の演奏を待っていました。
かぐやがいなければ、彩葉はここでピアノを弾くことはなかった。その後の道が開けることも、なかったんじゃないかと思います。
彩葉の変化の「種まき」
冒頭〜kassenの一連の出来事の中で、彩葉に以下の変化が起きていました。
- Want toの想起:Have to(期待に応えるだけの勉強)に塗れていた彼女が、Want to(自由な音楽)を思い出した。過去を清算し始める足がかりにもなっている。
- エフィカシーの向上:帝アキラ率いるブラックオニキスとのKASSENの過程で、彩葉のエフィカシーが上がった。
- 摩擦の発生:新しい方向に舵を切れば、「東大法学部へ行く」という旧目標への行動が取れなくなる。旧目標を目指していた自分としては「無能に近づく」感覚だ。実際、彩葉は熱を出して寝込んだ。
「封印していたWant toの趣味」と「エフィカシーの高い人間との関わり」
これ、コーチング現場における「ゴール設定できるマインドに変容する」過程そのものじゃないですか!!!
変化を嫌う人間の脳と、真の変化
かぐやが月に帰った後、彩葉が変化するプロセスには、人間の脳の強烈な抵抗が立ちはだかります。ここからの展開は、認知科学のメカニズムそのものでした。
- コンフォートゾーンへの引力:人間の脳は変化を極端に嫌う。かぐやが月に帰った後、彩葉は再び「法学部の受験」という安全なレールに戻ろうとした。
- ホメオスタシスの発動:現状維持機能の力は強大だ。法学部の受験はまさに、安全な「ステージ3」への退行だった。でも彩葉はすでにステージ4に移行する準備が整っていた。あとはきっかけさえあればよかった。
- それが、タケノコアパートから仮想空間ツクヨミにログインし、ヤチヨと対話したことだ。
- エフィカシーの同調と内部表現の書き換え:かぐやは極めて高いエフィカシーと、自らの「Want to」に対する強烈な臨場感、そして圧倒的な身体性を持っていた。
- コーチングでは、エフィカシーが高く自らのゴールに対する臨場感が強い人間の情動空間は、周囲の人間の無意識(内部表現)に強く干渉し、書き換える力を持つとされている。
- かぐやの生々しい情動に触れ続けたことで、彩葉の中に眠っていた「本当はこうしたい」というゴール側の情動が強烈に引き出され、無意識のレベルで内部表現がすでに書き換わり始めていた。
- 情動(Want to)による臨場感の移行と現状打破:現状を維持しようとするホメオスタシスを、論理や理屈(Have to)だけで打ち破ることは絶対に不可能だ。
- コンフォートゾーンを移行させるには、現状への執着を吹き飛ばすほどの「ゴール側の強烈な情動(高い臨場感)」が必要になる。
- だからこそ、彩葉のガチガチの殻を完全に破壊したのは、正論や理論じゃなかった。
[本編1時間51分]彩葉「そんなふうに終われるわけ、ないっしょ!」
[本編2時間5分]彩葉「かぐやといたい」
[本編2時間7分]彩葉「私、やりたいことができた!本当のハッピーエンドまで、付き合ってよね」
冒頭から蒔かれていた「Want to」の種が、かぐやの高いエフィカシーと同調したことで、理屈を飛び越えて爆発した情動。
そのすごい熱量によって「ゴール側の臨場感(リアリティ)」が現実以上に高まったからこそ、彩葉の心は強制的に新しい自分へとアップデートされ、自分でハッピーエンドを作り出す覚悟を決めたんです。
「超かぐや姫!」は人生
「我々はこう生きる。お前はどうする?」
そう突きつけられるような、圧倒的な作品でした。こんな物語を作れるクリエイター陣は、間違いなく以下の次元にいる人がリーダーシップをとっているはずです。
- ステージ4(自己主導):自らの価値観で世界を創り出す次元
- ステージ5(自己変容):相反するカオスすらも統合する次元
「言い訳ばかりの古い自分」に逃げ込んで、自分の本当の人生から目を背けたままで本当に良いのか?
「既存のレールの外に行き、人生をハッピーエンドにする覚悟を決めろよ、お前ら。」
この作品から、そう言われた気がしてなりません。
この考察はまだまだ荒削りな部分もあります。でも詰めていたら1年かかる。それはもったいなすぎるので、出しました。「超かぐや姫!」ぜひ見てください!!!




