こんにちは、ふゆこです。 今日は「なぜ私たちは、知識があっても行動できず、変われないのか」という話をします。
金融知識、副業やビジネスの知識を得ても、行動できない。
その理由は、あなたの才能や意志の弱さではなく「脳のホメオスタシス(現状維持機能)と」成人発達理論で説明がつきます。
厳密には、「ある程度説明できるんじゃないか?という仮説」を、この記事で紹介します。
今回は、私が最近見て圧倒された『超かぐや姫!』というNetflixの作品を題材にして、7割の大人が抜け出せない「言い訳ばかりの古い自分」を破壊するメカニズムを解説します。
表層は今回省きます
- 「百合てえてえ」
- 「ヤチヨ、人類を愛してくれてありがとう…」
- 「帝アキラと駒沢乃依最高だな、オイ」
- 某新クトゥルフ神話TRPGみがある…
とか言いたいことはたくさんあるが、そのあたりは今回省きます。
結局、人が変わるのって理屈じゃない。
私たちはつい「私には才能がないから挑戦しない」と言い訳を作ってしまう。 でも現実は逆で、「挑戦しないから結果が出ない」だけだ。
私は最近コーチングや認知科学を学んでいるのだが、この『超かぐや姫!』という作品は、人間の成長のメカニズムを見事に描き出している。
今回は「超かぐや姫!」という作品を、成人発達理論やコーチングという側面から見た考察です。調べましたが、誰もこの側面について指摘しておらず、とてももったいないので、私が出すことにしました。
私は現時点ではコーチングのプロではないので、その点ご理解の上ご覧ください。
成人発達理論とは?
成人発達理論というものがある。専門的な定義は省くが、人間の精神的な成長には明確なステージがあるという理論だ。 この作品を読み解く上で特に重要なのは、以下の2つのステージの進化である。
- ステージ3(他者依存的):世間の常識や他人の評価を基準にする段階。色んなしがらみの中で「でもしょうがないよね」と現状を受け入れて生きる人は、大体このステージ3にいる。社会人のほとんどがこの状態であると言われている。
- ステージ4(自己主導的):自分の内なる信念や「Want to(やりたい!)」で進む段階。自律的に行動する。
↓参考図書
↓参考動画
「超かぐや姫!」は、彩葉がステージ3から4へ変容する物語である
偽エンディング直前の彩葉(いろは)も、まさに「でもしょうがないよね」状態だったはずだ。つまり、典型的なステージ3である。
実は作中では、彩葉が変わるための「種まき」が冒頭から始まっていた。
現状維持のために法学部に行き、過去の延長線上の未来を生きるために、彩葉がコツコツ貯めたお金。それを、かぐやは次のような「Want to」に全振りして使ってしまった。
- 気になったデバイスの購入
- ただ美味しい食べ物をつくること
かぐやの無邪気な「やりたい!」というパワー。自分の心に嘘をつかずに生きるかぐやの生々しい情動は、まさに「ステージ4」のエネルギーそのものだった。
コーチング・認知科学的な解釈(臨場感とエフィカシー)
やちよの「新規ファン獲得No.1になったライバーとコラボライブします」という発言を皮切りに、かぐやは根拠なく「じゃあライバーになる!」と、ライバーでさえないところからスタートし、実直に1位を目指す。
その姿自体がエフィカシーが高く、Want toそのものであり、隣にいた彩葉もエフィカシーが上がったのではないか?
しかも、ライバー活動の中で、彩葉が過去、父の死によって封印していた音楽活動(Want to)をやらざるを得ない状況になる。
注目したいシーンと、want toの解放
注目したいのが、以下だ。
本編37分から、かぐやのライバー配信のジングルのために、ピアノを弾くことになる。かぐやの作ったなんともいえない不協和音的なジングルを聴き「いやいや、コードというものがあって…」と、思わずピアノに向かう。
しかしその瞬間、ピアノや音楽にまつわる父の死や母との苦い思い出が、彩葉の脳内を駆け巡る。彩葉にはこの瞬間、負荷がかかったはずだ。汗をかき、気まずそうな表情をする。
この時、かぐやは目をキラキラさせて、彩葉の演奏を待っていた。
おそらく、かぐやがいなければ、彩葉はここでピアノを弾くことはなかった。その後の道が開けることもなかったのではないだろうか?
彩葉の変化の「種まき」
冒頭〜kassenの一連の出来事の中で、以下の変化が起きている。
- Want toの想起:Have to(期待に応えるだけの勉強)に塗れていた彼女は、Want to(自由な音楽)を思い出した。しかも、これが過去を清算し始める足がかりにもなっている。
- エフィカシーの向上:帝アキラ率いるブラックオニキスとのKASSENの過程で、彩葉のエフィカシーが上がった。
- 勉強が計画通りにいかない:新しい方向に舵を切れば、今までの「東大法学部へ行く」といった目標に対する行動は取れなくなる。つまり、旧目標を目指していた自分としては「無能に近づく」感覚だ。ここでマインドにも身体にも摩擦が起きる。実際、彩葉は熱を出して寝込んだ。
「封印していたWant toの趣味や、エフィカシーの高い人間との関わり」 これは、コーチング現場における「ゴール設定できるマインドに変容する」過程そのものではないか。
変化を嫌う人間の脳と、真の変化
そして、かぐやが月に帰った後。
しかし、そこから彩葉が変化するプロセスには、人間の脳の強烈な抵抗が立ち塞がる。 ここからの展開は、まさに認知科学のメカニズムそのものだ。
- コンフォートゾーンへの引力:人間の脳は変化を極端に嫌う。かぐやが月に帰った後、彩葉は再び「法学部の受験」という安全なレールに戻ろうとした。
- ホメオスタシス(恒常性維持機能)の発動:現状維持機能の力は強大だ。人間はいつもの自分に引っ張られやすい。法学部の受験はまさに、安全な「ステージ3」への退行だった。でも、この時彩葉はステージ4に移行する準備が整っていた。揺れていただけで、あとはきっかけさえあればよかったはずだ。そのきっかけが、例のタケノコアパートから仮想空間ツクヨミにログインし、ヤチヨと対話したことだ。
- エフィカシーの同調と内部表現の書き換え:かぐやという存在は、極めて高いエフィカシー(自己効力感)と、自らの「Want to」に対する強烈な臨場感、そして圧倒的な身体性を持っていた。コーチングにおいて、エフィカシーが高く、自らのゴールに対する臨場感が強い人間の情動空間は、周囲の人間の無意識(内部表現)に強く干渉し、書き換える力を持つとされている。かぐやの生々しい情動に触れ続けたことで、彩葉の中に眠っていた「本当はこうしたい」というゴール側の情動が強烈に引き出され、無意識のレベルで内部表現がすでに書き換わり始めていたのだ。
- 情動(Want to)による臨場感の移行と現状打破:人間の脳の仕組みとして、現状を維持しようとする強力なホメオスタシスを、論理や理屈(Have to)だけで打ち破ることは絶対に不可能だ。理屈を越えてコンフォートゾーンを移行させるには、現状への執着を完全に吹き飛ばすほどの「ゴール側の強烈な情動(高い臨場感)」が必要になる。だからこそ、そんな現状に囚われた彩葉のガチガチの殻を完全に破壊したのは、正論や理論じゃなかった。
[本編1時間51分]彩葉「そんなふうに終われるわけ、ないっしょ!」
[本編2時間5分]彩葉「かぐやといたい」
[本編2時間7分]彩葉「私、やりたいことができた!本当のハッピーエンドまで、付き合ってよね」
冒頭から蒔かれていた「Want to」の種が、かぐやの高いエフィカシーと同調したことで、理屈を飛び越えて爆発した情動だ。そのものすごい熱量によって、物理的な現在の現実以上に「ゴール側の臨場感(リアリティ)」が高まったからこそ、彩葉の心は強制的に新しい自分へとアップデートされ、自分でハッピーエンドを作り出す覚悟を決めたのだ。
「超かぐや姫!」は人生
「我々はこう生きる。お前はどうする?」
そう突きつけられるような、圧倒的な作品だった。 こんなすごい物語を作れるクリエイター陣は、間違いなく以下の次元にいる人がリーダーシップをとっているはずだ。
- ステージ4(自己主導):自らの価値観で世界を創り出す次元
- ステージ5(自己変容):相反するカオスすらも統合する次元
「言い訳ばかりの古い自分」に逃げ込んで、自分の本当の人生から目を背けたままで本当に良いのか?
「既存のレールの外に行き、人生をハッピーエンドにする覚悟を決めろよ、お前ら。」
この作品から、そう言われた気がしてならない。
以上の記事はかなり荒削りである自覚がある。
しかし、詳細を詰めていたら1年くらいかかってしまう。そんなのはもったいないので、出しました。



