こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
最近、友人や仕事仲間から、こういった質問をされることが増えました。
NISAを始めようと思うんだけど、結局どこに投資するのが良いの?
分かります。迷いますよね。投資ってよく分からなくて難しい。でも失敗したくないから、投資先は慎重に選びたいですよね。
ということで、今回のテーマは「S&P500/全世界株式/先進国株式のうち、どれを選べば良いのか?」です。
私も4年間は「株価って何?」というレベルの超初心者でした。
なので安心してください!今回の記事を最後まで読む頃には、超初心者さんも「この投資先を選ぼう!」という答えが見つかっているはずです。
- 米国株、先進国株、全世界株のどれが良いか
- 初心者が投資で失敗しないためのコツ
- おすすめファンド
ファンドの選び方の話だけでなく、それぞれの投資先の注意点や、投資初心者さんが損をする可能性を最大限減らすための方法を紹介していきます。
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結論
結論、以下のように判断すると分かりやすいんじゃないかなと思います!
- 一番儲かる可能性が高い投資先は「自分にとって安心して放置できる投資先」
- アメリカの経済成長を信じる人はS&P500(米国株)
- 新興国&日本株に興味なし!でも国際分散はしたいという人は先進国株
- 国際分散したい!どの国も気になる!という人は全世界株
S&P500/先進国株/全世界株にはいろんな観点でのメリットデメリットが複数あります。なので一言でまとめるのはある意味誠実ではないんですよね。
ということで、記事内では
- それぞれのメリット、デメリット
- 注意点
- 損をしないために大事なこと
を解説していきます!
S&P500/全世界株式/先進国株式は何に投資しているの?
今回は、以下のeMAXIS Slimという投資信託シリーズを例に比較していきます。
「ベンチマーク」とは、その投資信託が運用する際に目標とする基準のこと。
例えばeMAXIS Slim先進国株式は、「MSCIコクサイ」という指数に連動することを目指します。
ちなみに、今回紹介するeMAXIS Slimシリーズを運営している「三菱UFJ国際投信」という会社から、私は一銭も頂いていないので安心してください。
これら3つの投資信託について、まずは投資先を解説していきます。
S&P500の投資先
米国で時価総額の大きい主要500社で構成する時価総額加重平均型の株価指数。構成銘柄は定期的に見直される。
要するに、「アメリカの人気大企業500社」ってことかな?
厳密には違うけど、イメージはそんな感じだよ!
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の、投資比率が多い上位10位までの銘柄がこちら。
Apple、Microsoft、Amazonなどの有名大企業が上位を占めているんだね!
時価総額で加重平均をかけ、銘柄の組入比率を決定する方法。
例)S&P500は時価総額加重平均型の株価指数です。つまり、時価総額が大きい銘柄はS&P500に高い比率で組み入れられています。
時価総額=株価×発行株式数 なので、「株価、買われている株式の数」が多い銘柄は時価総額が大きくなります。
各企業の時価総額は変化するため、組入比率も時と共に変動します。
時価総額加重平均ッ?!難しすぎるッ!!
漢字8文字の単語なんて、関西電気保安協会しか知らないよ!
わけが分からないよ!!!
安心してください。
要するに「世の中のAppleへの投資額が大きい」ため「S&P500の中のAppleの組入比率も大きい」ということです。
この後解説する、先進国株式と全世界株式も時価総額加重平均型です。
つまり、eMAXIS SlimシリーズのS&P500/先進国株式/全世界株式に投資をすれば、
- 人気のある大企業への投資比率を自動で高く設定してくれる
- 時代と共に人気大企業が変われば、自動で割合を変えてくれる
- つまり、自分で勝つ国を予想して調整しなくてOK
というメリットがあります。
これは、eMAXIS SlimだけでなくSBI・Vシリーズなどの他の投資信託でも同じです。大抵のインデックスファンドが時価総額加重平均型です。
全世界株の投資先
eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)は、MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)に連動することを目指した投資信託です。
- 投資対象の国:先進国(23カ国)と新興国(24カ国)
- 投資銘柄数:約2,900銘柄
- 世界の株式の時価総額のうち、約85%をカバー
国・地域別の構成比率は以下です。
「全世界株」と言っても、アメリカが6割を占めているんだね!
それは、世界中の株式投資のうち約5割が米国株への投資だからです。
eMAXIS Slim全世界株は「時価総額加重平均型」なので、時価総額(投資されている金額)が大きい国ほど比率が高くなります。
eMAXIS Slim全世界株(オールカントリー)の、投資比率が多い上位10位までの銘柄がこちら。
全世界株も、Apple、Microsoft、Amazonなどの米国企業が上位を占めているんだね!
ちなみに、全世界株は「先進国株」「新興国株」へ投資します。新興国株よりもさらに小さい市場を持つ「フロンティア株」には投資しません。
クウェート、カタール、UAE、ナイジェリア、パキスタン、ケニア、オマーン、カザフスタン、ベトナム 等
先進国株の投資先
eMAXIS Slim先進国株式は、MSCI コクサイ・インデックスに連動することを目指した投資信託です。
- 投資対象の国:日本を除く先進国(22カ国)
- 投資銘柄数:約1,300銘柄
- 先進国株式の時価総額のうち、約85%をカバー
国・地域別の構成比率は以下です。
eMAXIS Slim先進国株式の、投資比率が多い上位10位までの銘柄がこちら。
例によって、Apple、Microsoft、Amazonなどの米国大企業ばかり!
それだけ、全世界の株式投資総額の中で、米国株に投資額が集中しているということですね。
リスクはどのくらいあるの?
リスクについて、
- リターン
- リスク(標準偏差)
- シャープレシオ
の3つの側面から見ていきましょう。
過去30年間のデータをもとに算出したデータがこちらです。
リターンはなんとなくわかる!どれだけ資産が増えたかってことだよね。
でも「リスク」「シャープレシオ」って何?
この後「リスク」「シャープレシオ」について解説していきます!
リスク(標準偏差)って何?
まず、↓の赤枠の「リスク」は何なのか?を解説します。
標準偏差とは、データのばらつき度合いを示した統計値で、価格の振れ幅(リスク)を数値化したものです。
リスクというと、一般的には「危険」という意味で使われる単語です。
しかし、投資の世界では「リスク=価格の振れ幅」です。
- リスクが高い:リターンのマイナスもプラスも大きい
- リスクが低い:リターンのプラスもマイナスも小さい
リスク(標準偏差)は厳密には数式で定義されていますが、難しいので割愛します。
各投資先のリスクはこちら。
リスクが一番高いのは先進国株ですね。
要するに過去30年間、最も値動きが大きかったのは先進国株だったというわけです。
ちなみに、コロナショック時の下落率はこちら。
先進国株は下落率が大きいです。
一般的には全世界株や先進国株のように、国を分散することでリスク低減効果が期待できます。
しかしコロナショックの間、
- 米国のみに投資するS&P500
- 先進国・新興国計47カ国に分散投資する全世界株
では、下落率に大きな差はありませんでした。
以上のように、「全世界株や先進国株は、国際分散によるリスク軽減効果がないのでは?」と言われています。
シャープレシオ
まず、↓の赤枠の「シャープレシオ」は何なのか?を解説します。
シャープレシオの定義はこちらです。
数式とか出されても意味不明だよドラえもん!助けてドラえもん!!
シャープレシオは要するに「1のリスクに対してどれだけのリターンが得られるか?」を表しています。
シャープレシオが大きければ、
- リスクに対するリターンが大きい
- 投資効率が良い
と言えます。
各投資先のシャープレシオはこちら。
最もシャープレシオが大きいのはS&P500ですので、過去30年間で投資効率が良かったのはS&P500です。
過去のリターン
もう少し詳しく、過去のリターンについて解説します。
- 過去5年間のリターン
- 1970年〜2019年のリターン
のデータを見ていきましょう!
過去5年間のリターン
過去5年間の比較はこちら。
2018/8/10をスタートにすると、リターンはこちら。
例えば、2018/8/10に100万円投資した場合、2023/8/9には以下の金額まで増えます。
- S&P500:157万円
- 先進国株:140万円
- 全世界株:132万円
S&P500の方が全世界株よりも25万円もお得ってこと!?
だったら、S&P500に投資しておいた方がお得そう…
そうとも言い切れないのが、以下の過去50年間のデータを見ればわかると思います。
過去50年間のリターン
1970年代〜2010年代のリターンのランキングはこちらです。
- 2010年代:米国株一強の時代
- 1970年代〜2000年代:日本株、新興国株のリターンが1位だった時期も
ということで、単純に「最近は米国株のリターンが高いから米国株にしよう!」と判断するのは危険です。
そういった判断の仕方だと、もし仮に新興国株のリターンが高い時代が来た時
- 「最近は新興国株のリターンが高いから新興国株にしよう!」と投資商品をむやみに買い替えてしまう
- 「今は米国株への投資はしないでおこうかな」と積立をストップしたり、投資信託を売却してしまう
ということになりかねません。
以上の何がダメなのか?というと、投資で損をする可能性が上がってしまうからです。
- 初心者でもできる
- 合理性・再現性の高い投資手法
それが、「優良なインデックスファンドへの長期投資」です。
途中で売却しないことが大事です。
Twitterでは、下記の画像が数年前にバズりました。
実際、ぼったくりファンドでなければ、インデックスファンドを買って15年以上の長期で保有をすることが非常に大事です。
結局、どれが儲かるの?
プロでも「どこに投資すれば一番儲かるか?」なんてことは分かりません。
ただ、この世の中に数多くある資産運用方法の中で、最も合理的で再現性が高い投資先は
- 全世界株インデックスファンド
- 先進国株インデックスファンド
- 米国株インデックスファンド
だと言われています。
つまり、この3択で迷っている時点ですでに合格ラインです。
「安心して放置できる投資先」
インデックス投資で大事なのは
- コストが低い優良なファンドを
- 無理のない金額を積み立てて
- 15年以上の長期で持ち続ける
- 短期売買をしない
です。
eMAXIS slim全世界株、先進国株、S&P500のどれにしよう?と悩んでいる時点で、どれも優良なファンドですので100点中80点以上は取れています。
ただ、
- 手数料の高いぼったくりファンドを選んでしまう
- 無理をして投資金額を上げ過ぎてしまう
- 暴落に狼狽えて売ってしまう
- タイミングを考えて短期売買
ということをした途端、80点だった投資が30点の投資になってしまいます。それだけ、「長期投資を貫く」ことは、インデックス投資において大事なんです。
つまり、自分にとって「安心して放置できる投資先」であるかどうか?が大事なんだね!
以下に、米国株/先進国株/全世界株の魅力をまとめておきます。
- 国としての期待感(投資の法整備充実、人口増加、イノベーションを起こせる企業)がある。
- 過去30年間では最も効率が良くリターンが高かった。
- データの蓄積による経験則、理論・シミュレーション研究が最もされているのは米国株。
- どうせ、全世界株・先進国株の6割以上は米国株。
- コストが低い。
- 先進国は新興国に比べて経済が安定している。
- 国を分散しつつ、経済・政情が不安定な新興国への投資を避けられる。
- 全世界株は分散している割に、コロナショックのような暴落時にS&P500と同程度の暴落。
- 今後どの国が伸びるかわからない。全世界株を選んでおけば、伸びた国に自動で投資可能。
- リターン1位の国には負けるが、リターン最下位にはならない。
- 高成長を期待できる新興国への投資が可能。
- リスク(標準偏差)が最も低いのは全世界株。
- 現代ポートフォリオ理論では、「株式市場全体」つまり「全世界株式」に投資をすることを前提としている。
以上を踏まえた上で、「自分にとって安心して放置できる投資先」であるかどうか?を考えてみてください。
ちなみに、私は全世界株派です!
まとめ
結論、以下のように判断すると分かりやすいんじゃないかなと思います!
- 一番儲かる可能性が高い投資先は「自分にとって安心して放置できる投資先」
- アメリカの経済成長を信じる人はS&P500(米国株)
- 新興国&日本株に興味なし!でも国際分散はしたいという人は先進国株
- 国際分散したい!どの国も気になる!という人は全世界株
とにかく、長期投資が大事です。
つまり、今回の3択の中で一番儲かる投資先は「自分にとって安心して放置できる投資先」ということになります。
Youtubeコメントお返事
今回ご紹介するのは↓の動画へのコメントです!
marble6664さん、コメントありがとうございます!
私のチャンネルをきっかけに、様々なことを始められたとのことでとっても嬉しいです。
「何でもまずは真似るところから」というのは本当に真理だと思います。別に私じゃなくても良いので、目標にしたい人の真似をするのがオススメです。上手くいっている人の真似をすると、大体上手くいきます。
marble6664さんのコメントを読んで、私も貯金や投資について勉強し始めた時の楽しさを思い出しました!
新しいことを吸収すると楽しいですよね。
嬉しいコメント、ありがとうございました!