こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。
2023年8月18日に、三菱UFJ国際投信の投資信託「eMAXIS Slim全世界株式オールカントリー」が、年率0.05775%という激安の信託報酬を発表しました。
インデックス投資では、コストが安ければ安いほど、実質のリターンが上がります。
仮に、全世界株に月3万円を積み立て、年率リターンが5%の場合
- 信託報酬が0.1%のファンド
- 信託報酬が1.1%のファンド
に積み立てた場合、信託報酬が1.1%の方のファンドに投資をした方が、10年後のリターンが24万円も低いです。
つまり、投資をする側からすればコストは安い方が良いです。
そこで今回の記事では、
- コスト削減でどれだけお得になったの?
- 他ファンドのコスト事情
- 投資信託の選び方
- どこに投資するのが良いの?
をわかりやすく解説していきます!
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eMAXIS Slimの信託報酬引き下げ
今回発表された、eMAXIS Slimシリーズのコスト引き下げはこちらです。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
- eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)
- eMAXIS Slim新興国株式インデックス
オルカンだけでなく、除く日本や3地域均等型、新興国株式も安くなるんだね!
流石俺たちのeMAXIS Slim!
eMAXIS Slimシリーズは、「業界最低水準のコストを将来にわたって目指し続ける」と明言しています。
2023年6月、野村アセットマネジメントから「はじめてのNISA 全世界株式インデックス」というファンドが発表されました。このファンドは信託報酬が0.05775%と業界最低水準だったため、非常に話題になりました。
今回のeMAXIS Slimの信託報酬の引き下げは、野村アセットの発表を受けての動きと推測できます。
他の全世界株ファンドとの比較
他の主要な全世界株ファンドとの比較が以下です。
投資信託を選ぶ際、コストとして信託報酬だけを見てしまいがちです。でも、コストを意識したいなら超大事になってくるのが隠れコストです。
投資信託の運用には、信託報酬だけでなく隠れコストもかかります。
(実質コスト)=(信託報酬)+(隠れコスト)
私たちが運用している投資額から、実質コストが手数料として引かれています。
そのため、上表では「実質コスト」だけでなく「隠れコスト」も記載しました。
隠れコストは1年間以上運用しないとわからないコストです。そのため、まだ実質コストがわからないファンドもあります。
eMAXIS Slimの実質コストは以下のように計算しました。
- 信託報酬:0.05775%
- 隠れコスト(実績):0.0557%
- 今後の実質コスト(予想):0.05775%+0.0557%=0.11345%
つまり、実質コストがわかる中ではeMAXIS Slim全世界株式が実質コスト最安値になりそうだね!
全世界株ファンド、どれが良いの?
あれ?でも「はじめてのNISA」や「Tracers全世界株式」も、信託報酬は0.05775%と低いね。こっちもオススメだったりする?
「はじめてのNISA」「Tracers全世界株式」は個人的には様子見です。
隠れコストがまだわからないからです。
現状、全世界株ファンドの中で最強なのは、eMAXIS Slim全世界株です。
このあと詳しく説明しますが、eMAXIS Slim全世界株には万人にオススメできるメリットがあります。
投資信託の良し悪しを判断するのに大事なのが
- 投資先
- 実質コスト
- 設定日
- トラッキングエラー(TE)
- 純資産
です。単語の意味はこの後わかりやすく解説します。
「インデックス投資は放置で良い」とは言いますけど、この意味について知っておけば、今回のようなニュースが出てきても「どこに投資すれば良いんだろう?」と迷うことは減ります。
全て暗記しようと思わなくても大丈夫です。
読み流しながら「へー、そんなのもあるんだ」と思っておくだけで
- 金融リテラシーが上がる
- 今後、投資信託で損する可能性を減らすことができる
というメリットがあります。
良し悪しだけ先に説明すると、こちらです。
- 実質コストは小さい方が良い
- 純資産額は大きい方が良い
- トラッキングエラーは小さい方が良い
- 設定日は古い方が良い
- 投資先は自分が何に投資したいのかによる
投資信託の選び方
投資信託を選ぶ際に大事なのが、
- 実質コスト
- 純資産額
- トラッキングエラー
- 設定日
- 投資先
です。順番に解説していきます。
投資先
この表の一番右に書いてあるのが投資先です。
- eMAXIS Slim全世界株式
- たわらノーロード全世界株式
- Tracers全世界株式
- はじめてのNISA全世界株式
は、「MSCI ACWI」という指数に連動することを目指すファンドです。
- SBI全世界株式(雪だるま)
- 楽天全世界株式
- SBI・V全世界株式
は、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」という指数に連動することを目指すファンドです。
「FTSE」と「MSCI ACWI」の中身はこちら。
両方とも全世界株なので、全世界の株に投資ができます。
- 「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」は、小型株も含んでいて、構成銘柄数が多い
- 「MSCI ACWI」 は中大型株のみ
という特徴があります。
- 大型株の特徴:時価総額が大きくて取引が盛ん(トヨタやAppleは大型株)
- 小型株の特徴:人気が高く目立つ銘柄もあれば、不人気で目立たない銘柄もある
小型株は、不人気な銘柄の中でも将来的に成長の期待が見込める企業はあるので、株価が大きく化ける可能性もあります。
つまり、小型株も欲しいならFTSEに連動するファンドを選ぶべきです。
そこまでこだわりが無い方は、FTSEとMSCIのどちらでも良いです。
FTSEよりMSCIの方が銘柄数が少ないですが、MSCIの銘柄数は約3000銘柄もあります。分散効果は十分すぎるくらいです。
「FTSE」「MSCI」のどちらの投資先が良いか?は「小型株が欲しいかどうか?」で選ぼう
実質コスト
次に大事なのが「実質コスト」です。
- 実質コスト:年率でかかる手数料
- 低い方が良い
- 「実質コスト」=「信託報酬」+「隠れコスト」
※「購入時手数料」がかかる投資信託もありますが、積立NISA対象ファンドは全て購入時手数料はゼロ円です。
例えば、「実質コスト1%」の投資信託に100万円を投資した場合、年間で1万円のコストがかかります。
仮に、毎年40万円を年利6%で運用するとして、
- eMAXIS Slim全世界株式:実質コスト予想0.1135%
- SBI全世界株式:実質コスト0.123%
- 実質コスト0.5%のファンド
の3つのファンドに投資をした場合、運用結果にどれだけの差が出るかを計算しました。
実質コストが少し違うだけで、30年後には大きな差になります。
- 30年後、SBI全世界株式(雪だるま)では6万円損する
- 30年後、実質コスト0.5%のファンドではさらに220万円損する
つまり、中身が同じファンドなら実質コストが低い方が良いんだね!
「実質コスト」の観点では以下の3択。
- 1位:eMAXIS Slim全世界株式
- 2位:SBI全世界株式
- 3位:SBI・V全世界株式
もちろん、eMAXIS Slim全世界株以外の投資信託も、今回のコストの引き下げに対抗して信託報酬を下げる可能性はあります。
しかし、eMAXIS Slim全世界株は以下のメリットがあります。
- 「業界最低水準のコストを将来にわたって目指し続ける」と明言している
- 実質コスト以外の部分も優秀
つまり、万人にオススメできるのはeMAXIS Slim全世界株です。
ではその「実質コスト以外の部分」についても紹介していきます。
Tracers全世界株式は、信託報酬が0.05775%と非常に低いです。
しかし、隠れコストが他の投資信託よりも高くなり、実質コストはそこまで低くならないのではないかと言われています。
理由は、「指数の標章使用料が信託報酬に含まれていない」からです。
「標章使用料」は、「MSCI ACWIを使うための利用料」です。
※「はじめてのNISA全世界株式」「eMAXIS Slim全世界株式」は、信託報酬がTracersと同じ0.05775%ですが、指数の標章使用料が信託報酬に含まれています。
↓Tracers全世界株式についてはこちらで解説しました。
設定日
次に大事なのが「設定日」です。
- 設定日:「そのファンドがいつから運用されているのか?」
- 目安としては3年以上運用されている方が良い(過去の運用状況をチェックできるため)
設定日の観点から考えると、SBI・V全世界株式はまだ3年経っていないのでいまいちかもしれないですね。
まあでも、もともとファンドの運用会社に信用をおける場合は別に設定日にこだわらなくても大丈夫だと思います。
SBI・Vシリーズは、発表された当初から注目を集めていて、投資する人も多かったですし、今やトップクラスの人気です。
なので、設定されてから3年以下だからといって、それだけで購入するに値しないというわけでもないです。
「設定日」の観点では以下の4択。
- 1位:SBI全世界株式
- 2位:楽天全世界株式
- 3位:eMAXIS Slim全世界株式
- 4位:たわらノーロード全世界株式
トラッキングエラー(TE)
次に大事なのが「トラッキングエラー(TE)」です。
- トラッキングエラー:「そのファンドの値動きが元の指数からどれだけ離れているか?」を表す数値
- 小さい方が良い
つまりどういうことかというと、例えば
「eMAXIS Slim全世界株式のTE」とは「eMAXIS Slim全世界株式がMSCI ACWIからどれだけ離れているか?」を表しています。
eMAXIS Slim全世界株式はMSCI ACWIに連動することを目指すファンドなので、100%同じ値動きをして欲しいわけです。
違いは小さい方が良い。だから、TEの理想は0%です。
でも、実際はちょっとだけズレが生じます。
- ファンドの監査費用がかかる
- 解約したい人のために現金を確保する必要がある
こういうことのための費用を、現金で持っておくのでその分ずれてしまうということです。
設定日が最近のファンドはTEのデータがないため、ちょっと不安ですね。普通に運用していればそこまでTEが大きくなることはないと思いますが。。。
とはいえ、TEがわかっているファンドも全て0.07なので、「TEの観点ではどのファンドを選んでも差はない」という結論です。
現状、トラッキングエラー(TE)の観点ではどのファンドを選んでも差はない
純資産
次に大事なのが「純資産」です。「純資産残高」という名前だったりもします。
- 純資産:そのファンドに投資されている金額の合計
- 大きい方が良い
大人気ファンドは、多くの人が多くの金額を投資するので純資産は大きくなります。
- コストが安くなりやすい
- 純粋に運用のために使えるお金が増えるため、トラッキングエラーが小さくなる
- 運用中止になる可能性が低い
例えば、純資産が1兆円のファンドと10億円のファンドでは、純資産は全然違うのに、運用報告書の作成や監査にかかる費用は同じように発生します。
なので、純資産が大きい方がコストの割合を抑えられるんです。
逆に、純資産が小さすぎると、
- 大してお金が集まっていないのに
- 運用報告書の作成や監査にお金がかかる
- 採算が取れなくなり運用中止の可能性も高くなる
というデメリットが発生します。
ということで、純資産は大きい方が良いです。
「純資産」の観点では以下の3択。
- 1位:eMAXIS Slim全世界株式
- 2位:楽天・全世界株式
- 3位:SBI全世界株式
まとめ:eMAXIS Slimが最強(と予想)
ということで、全世界株を比較してきました。赤字が各項目でランキング上位の部分です。
この記事では、以下の基準でどの投資信託がベターか解説しました。
- 実質コストは小さい方が良い
- 純資産額は大きい方が良い
- トラッキングエラーは小さい方が良い
- 設定日は古い方が良い
- 投資先は自分が何に投資したいのかによる
結論、総合的に高得点なのはeMAXIS Slim全世界株式です。
小型株にも投資したい方はSBI全世界株式がベストかなと思います。
そもそも、投資は元本保証ではありません。
- 自分のリスク許容度にあった投資額を投資しよう
- 余剰資金を投資しよう
- 少額で始めよう。月100円からでOK!
- 人によっては「投資しない」が最適解のこともある
「自分はどのくらいの投資額が最適なの?」と疑問の方は、以下の記事を読んでみてください。
「初心者が投資で損をする可能性」を最大限減らすために書いた記事です。
一緒に資産形成頑張っていきましょう!
↓「SBI全世界株式」「eMAXIS Slim全世界株式」には、SBI証券でも楽天証券でも投資可能です。
初心者さんはSBI証券か楽天証券を選んでおけば間違いないと言われていますので、この機会に口座開設をしてみてください!
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