投資

【S&P500マイナス13%】米国株は10年後どうなる?Vanguard社の予想を解説!【初心者向け】

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こんにちは!ふゆこ(@fuyuko190)です。

2023年5月16日現在、S&P500は最高値よりも13%下落した状態です。

出典:Google finance

2022年以降、こういった下落を受けて米国株に関してネガティブなニュースが増えました。

世の中には現在↓の様な色んな意見が出ていて、正直戸惑う初心者の方もいると思うんです。

  • 米国株はオワコン
  • 米国株はまだまだいける
  • むしろ全世界株がオワコン

今回は世界最大級の資産運用会社である、バンガード社の予想について解説しながら

初心者が投資で損しないために大事なポイントについて解説していきます!

ふゆこ

結論、私たちのような投資初心者は予想なんて気にせずに淡々とインデックス投資(米国株や全世界株)をするのが最強です!

  • バンガード社の10年後の米国株、全世界株の予想
  • バンガード社の2023年の米国株の予想
  • 結局私たちはどうすれば良いのか
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↓この記事の動画版はこちら!

今後10年の米国株の予想

2023年4月21日にバンガード社が発表した、今後10年間の米国株の予想がこちら。

こちらの表はバンガード社のVCMMというシミュレーションによって予想されたデータです。

出典:バンガード社のデータを元にふゆこ作成
用語解説
  • バリュー株:株価が割安な銘柄
  • グロース株:業績などが良好で、成長が期待できる銘柄
  • 大型株:時価総額が大きい(発行済株式数が多く取引参加者が多い)
  • 小型株:時価総額が小さい(発行済株式数が少ない)
  • REIT:不動産投資信託

バンガード社は米国株は年率4.4%〜6.4%のリターンになると予想しています。

ちなみに2010年代の米国株の平均年率リターンは↓なので

2010年代と比べると、米国株はリターンが下がるというのがバンガード社の予想ですね。

2010年代の平均年率リターン
  • S&P500は約14%
  • 全米株(VTI)は約12%
  • 全世界株(VT)は約7%

逆に「全世界株式(米国を除く)」「先進国株式(米国を除く)」「新興国株式」のリターンは米国株よりも高くなると予想されています。

つまり、バンガード社は「これからの10年間、米国よりも他の国が成長する可能性が高い」と予想しています。

2023年の米国株はどうなる?

バンガード社の記事によると、2023年後半からアメリカは景気後退すると予想されています。

2023年3月10日に、アメリカのシリコンバレー銀行が経営破綻しましたよね。他にも複数の銀行が破綻しました。この破綻は、「アメリカの利上げ」「シリコンバレー銀行のリスク管理の甘さ」が原因だと言われています。

↓経営破綻について、初心者さん向けの解説はこちら!

なので、投資家の間では「2023年中にアメリカの利上げが終わるんじゃないか?」と言われているわけなんですけども、バンガード社は「まだ利上げは終わらない」と予想しています。

いぬ

そもそも利上げって何!?

ふゆこ

「利上げ=金利が上がること」です。

金利が上がると借金がしにくくなるので、景気が活性化しすぎているのを抑える効果があります。

アメリカはインフレにより物価が上がり、庶民の暮らしが厳しくなってしまいました。そのため、インフレを抑えるために金利を上げています。

ふゆこ

一概には言えませんが一般的に、利下げによって株価は上がるとされています。

なので、現在は投資家たちが「銀行の経営破綻の原因が利上げなら、利上げが終わるかも!?」「つまり、株価が上がるかも!?」と期待している状態だということですね。

でも、バンガード社は「2023年中は利下げしない」と予想しています。理由は下記の2つ。

  • FRB(アメリカの金利を決定しているアメリカの中央銀行)が「2023年中は利下げしない」「さらに0.75%ポイント利上げする」と予想している
  • シリコンバレー銀行は利上げによって破綻したけど、ちょっと特殊な銀行だし、利下げをして急いで他の銀行の破綻を抑えなければならないほどヤバくはない

利上げは景気後退につながります。なので、バンガード社は「2023年後半はアメリカの景気が後退する」と予想しているということですね。

簡単にまとめると、↓の様な感じです。

まとめ

庶民「インフレで生活が苦しい〜」

FRB「利上げでインフレ抑えます!」

銀行「利上げされすぎて経営破綻しました」

投資家「銀行が破綻したんだから流石にもう利上げやめるでしょw」

投資家「利下げが来たら株価上がるから、今のうちに株を買っておこう!」

バンガード「いや2023年中には利下げは来ないでしょ。銀行の破綻は利下げするほどヤバい問題じゃないよ」

バンガード「実際FRBも2023年中の利下げは予想していないってさ」

バンガード「利上げどんどんするだろうから、副作用として2023年後半は景気後退するんじゃないかな」

逆に、新興国に対してはポジティブな予想を出しています。

バンガード社の新興国の予想
  • 2023年の新興国のGDP成長率予測を約3%から約3.25%に引き上げ
  • GDP成長率3.25%を超える成長の可能性もある
  • ただし、2023年後半に世界経済成長の鈍化を予想しているため、GDP成長率3.25%を超えることはないかもしれない

本当にバンガード社の予想は当たるの?

ふゆこ

結論、本当にバンガード社の予想が当たるかはなんとも言えません。

ただ、バンガード社の予想は根拠が割とはっきりあるので、SNSにはびこる胡散臭い予想とは一線を画します。

こちらの表はバンガード社のバンガード キャピタル マーケット モデル (VCMM)というシミュレーションによって予想されたデータです。

出典:バンガード社のデータを元にふゆこ作成

一体どんなシミュレーションなのか?というと「1960年以降の各国の株価、債券の利回り、インフレ率のデータや財務理論に基づいて作られたモンテカルロ・シミュレーション」です。

いぬ

モ、モンテカ…?呪文やんけ…

モンテカルロ・シミュレーション自体は、「不確実性のある事象を取り扱うシミュレーション」として有名です。理系であれば大学で習う人も多いはずです。

ふゆこ

つまり、胡散臭い謎のシミュレーションではなく

割と堅実な仮説だということですね。

ただ、あくまで仮説なので注意が必要です。

バンガード社のシミュレーションが当たるかどうか?の参考になるデータがこちら。

こちらは、2011年〜2021年の実際のリターンとVCMMのシミュレーション結果を比較した図です。

↑株式60%/債券40%のポートフォリオのリターン(出典:バンガード社
↑米国債券のリターン(出典:バンガード社

これを見ると、外れていたりはするけどおおよそ当たっているという印象ですね。

ふゆこ

個人的にはびっくりです。リターンの予想なんて当たらないもんだと思ってました…。

いぬ

バンガード社、すげえ

もちろん、シミュレーションは万能ではないので「仮説」にすぎません。

ただ、先ほどの過去のシミュレーション結果のグラフを見た後にこの表を見ると…

出典:バンガード社のデータを元にふゆこ作成

なんだか説得力が増しますね…。

予想への向き合い方

いぬ

つまり、バンガード社的には米国株よりも新興国や米国以外の先進国に投資した方が良いってこと?

いぬ

自分、S&P500積み立ててるのに…どうしよう…

って思う方もいらっしゃると思いますが、慌てなくて大丈夫です。インデックス投資の前提はこういった予想が出ようと出まいと、株価が落ちようと変わらないはずです。

米国株インデックス投資をしている人は下記の様な米国株の魅力を重視して投資をしているはずです。

米国株のメリット
  • 人口増加傾向で経済成長が見込める
  • アメリカの株式市場は整備されている
  • 企業の株主還元意識が高い
  • 1950年〜2009年のデータでは15年以上の保有でマイナスになったことはない

この前提は、「米国株終わり!」といったニュースが出てきても変わらないですよね。

景気や株価の上下は、「調子が良い時」と「調子が悪い時」の波があるものです。

今後、実際に株価が下落することも十分にあり得ます。そんな時、SNSではこんな投稿が増えるはずです。

※自作の画像です。実在しないアカウントです。

SNSでこういうのを見ると不安になりますよね〜。でも私たちインデックス投資家がやることは変わりません。

私たちがやるべきこと
  • インデックス投資を続ける
  • 場合によっては、投資額を減らす(リスク許容度を見直す)
  • 本業で稼ぐ能力UP
  • 副業で稼ぐ能力UP
  • 適度な節約
  • 健康維持(運動や食事に気を付ける)

※下落時に不安になった場合、「投資しすぎ」だった可能性もあります。できるだけ避けたい選択肢ではありますが、投資しすぎだった場合投資額を減らすなどの見直しは必要ですね。

そもそも、資産形成をしたい理由は「幸せな暮らし」のためですよね。

なので、健康維持が大前提です。

資産を増やしたいなら、結局「稼ぐ能力をアップさせること」が強いですね。

実際、

  1. 株価の上下に合わせて売ったり買ったりを繰り返す
  2. 株価の上下に関係なく持ち続ける

の2パターンについて過去データで比較をした結果、「②株価の上下に関係なく持ち続ける」の方がリターンが高くなりました。

↓データの比較については下記動画で解説しました。

さらに、J.P.モルガン(アメリカの大手金融機関)によると、2002年〜2021年の間、S&P500のベストの日を逃した場合のリターンはこちら。

出典:J.P.モルガン

20年間持ち続ければ年率9.52%だったのに、たった20日逃しただけで年率2.63%に激減します。

20年間のうち、その「ベストの20日間」を見極めることは非常に困難です。

しかも超恐ろしいことに、下記のこともわかっています。

  • ベスト7日のうち6日は、ワーストの日の直後に発生
  • 2番目に悪い日(コロナショック)翌日が、その年で2番目にリターンが高い日だった

つまり、ベストの日の直後にワーストの日が来ていたということです。

こんなの予想するのは初心者には無理な話です。つまり、タイミングを見て投資をするのはオススメしません。

↓知っておくと損しにくくなる、インデックス投資の知識について解説した記事です。

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タイミング投資せず、淡々と積立しよう!

今回の記事では以下の3点について解説しました。

今回の記事で解説したこと
  • バンガード社の10年後の米国株、全世界株の予想
  • バンガード社の2023年の米国株の予想
  • 結局私たちはどうすれば良いのか

投資の現実として、大抵の人は「投資のみで稼ぐ!」なんてことは不可能です(私も)。

なので、資産形成の土台は「自分の力で稼ぐ能力をつけること」。これに尽きると思います!

私自身投資初心者ですので、読者の皆さんと一緒に資産形成頑張っていければと思います!

ではまた!

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